小春の夏休み
ここらでちょっと雑感。
今月はいよいよモーニング娘。秋ツアーがはじまるわけだけど、モーニング娘。誕生10年記念隊のツアーも終了し、とりあえず小春の夏休みを利用したハロプロ公演や、きら☆ぴか、10年記念隊絡みのイベント・メディア攻勢もこれで一段落。小春はというと、そうなるのは時間の問題ではあったけれども、重しが取れるやいなや凄まじい勢いで駆け出してしまった。当に猪突猛進、ペースを落とす気配もなし、一見ノープランで突撃を敢行!結果、出演するメディアやイベント、ほぼ全ての機会で成果をあげてしまった。
もちろん活躍する姿を見るのはうれしいに決まっているし、これからが楽しみなのもあたりまえ。でも最近ふと2005年頃を思い出したりする。
グループ活動での成果は全て本人に起因するわけではないので、ある程度メンバーそれぞれのペースを取ることができる。突っ走ってもよいし後から着実についていってもいい。メインストリームであってもなくてもよい。タレント活動とは魅力の提供活動であり、ファン活動とは魅力の消費活動であり、魅力が有限であることを考えると、一概にどちらのスタンスが良いと言うことはできない。ある時点で期待する結果を出せれば良いのだから。
あの頃、小春は空気だった。芸歴が2年以上、歳も2歳以上離れた先輩方の中に子供が一人入り込んだのだから当然だけど、小春が画面に映るか映らないかの位置で“わ~いわ~い”言っているのが聞こえてきてかろうじてリアクションが確認できたりして、そんなモーニング娘。のメインストリームとは無関係な端っこの方でお気楽にしている小春をささやかに愛でていた頃もあったなぁとふと思い出す。
翻って今、小春は先陣を切って遮二無二突き進んでいる。足場を固めるとか様子をみるとか搦手がどうとか後方を振り返るとか全く考えている素振りもない。そして事実上そういった選択肢はなくなった。もはや退路はない。まだ威勢がよいうちは周囲ももてはやすだろうが、いったん風向きが怪しくなれば次々と脱落・離脱してゆくだろう。その前に一定のポジションを確保できるかどうか。
かつて同様に突撃を敢行した辻・加護が強力なバックボーンを背景に圧倒的優勢下で攻め下ったのに対して、小春はかなりの劣勢下で攻め上らなければいけない。辻・加護には石川らの強力な援軍があったが、小春の最大の援軍であるはずだった藤本は自滅して今はいない。でもそういった周辺環境要素も小春の運のうち、そして運も実力のうち。突き進むということは、魅力を急激に放出するのと同時に魅力を急激に消費されることを意味する。小春がその自身の突撃に耐えうるだけの天与の魅力があれば突破できるだろうが、なければ・・・。
といろいろ思うところはあるけれども、当の我らが隊長殿には一点の迷いもないようだ。ならばこちらも遅れを取らずついていくのみ。「小春は無敵」の言葉を信じるのみ。